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詩人:どるとる
さよならは明日を呼ぶかわりに言う言葉さ
今日にも明日にもこれといって固有名詞はないから名前を呼ぶかわりにさよならを言うのさ
空の向こう側で
夕日が沈んだら
街の明かりも
ちらほらと
灯るだろう
分かれ道また明日ねってさよなら言う僕ら
君の後ろ姿はなんだか悲しげだった
ねえ見てよ
空が真っ赤に燃えているよ
火事かな
なんてジョーダンもあたたかい愛の言葉のようにふたりを包んだ
そっと静かに玄関閉めるとき
振り返ると
気づくよ
今日の名前呼んでももう 今日にはかえれない
今日にさよならしたらもう会えないんだ
当たり前なことだけどなんだか悲しいね
枕に沈める意識
見事にまんまるな月
ちっちゃな明かりをつけておやすみ言ったら本当にさよならだね
さよならだね。