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詩人:旅人モドキ(左利き)
やがて水瓶はすっからかん 放浪者に映る優雅な蜃気楼にも捨てられ
いつしか海岸から遠ざかり 憂鬱やら砂丘やらに追いやられる心さえ
途方もない古代絹街道へと その胸いっぱいに膨らむ地球への憧れを
なぜか星空と孤独に包まれ ゆらりゆらりと漂いたゆたっていようと
逆風の吹き寄せる青空ごと するりするりと波紋を搔き分ける大船と
樽は葡萄酒の新酒で満たし かの明星が辿る軌跡など追って進もうと
からからに乾いた荒野さえ 駱駝はゆったりとした歩みで通り過ぎる
花園など少しも見当たらず 地図や磁針も持たずして何を目指すのか