詩人:どるとる
今日という畑に
明日という種を蒔きましょう
昨日という畑に
今日という種を蒔いたように
昨日はもう
枯れた花のように
思い出せば
悲しくもなるけど
記憶だけが
アルバム開けば
頭の中に朧気浮かぶ
過去という名前で区別されるけど
確かに過ごした時間
笑顔や涙も嘘じゃないのさ
明日もそんな過去たちのように素晴らしい思い出になればいい
種を蒔いたなら
水の代わりにね
涙をひと粒
落としてやりましょう
生きていくには悲しみはつきものだけど
うれし涙でもこぼしてやりましょう
うれし涙で育った花は悲しい涙なんか忘れさせて
いつの間にかすくすくと育ち大きな花になる
夕焼けの空の下
夜の星空の下でも
その花はキラキラと輝くでしょう
生まれてから
死ぬまでの時間
百年ほどあるけど
いつもいつも
楽しくはいられない
悲しみに暮れる日もあるけど確かに生きてればいいことはあると知る
知らないあいだに
知らないあいだに
心に記される
見えない成長日記に
また新しい記憶が刻まれれば
きっとまた素晴らしい花が咲くでしょう
それは幸せという名前の花
雨の日でさえ
風の日でさえ
つよくつよくそそり立ち
ピンと根を張る
僕という花
種を蒔いては
花のように
枯れてゆく時間でも
種を蒔いて
花咲かせる
その意味がわかれば
毎日は輝いているんだろうね
使い捨ての笑顔でも
また顔に咲く
涙で濡れた地面が
乾いて
幸せに満ち溢れた
笑顔が咲く
その時を
その時を
ひたすら
待ちわびて
今日も
種を蒔く日々
生きてる意味なんて
探したところでありはしないけれどこれだけはいえるよ
僕はきっと明日へ旅立つそのためだけに生きてる
明日には今日にはない何かがきっとあるから
きりもなく
明日という種を
蒔きつづける日々さ。