詩人:どるとる
悲しい映画のたとえばラブストーリーのように
はじめての恋は枯れ葉が散るようにエンドロールもなくただ静かに手を振り交わし終わった
たくさんの思い出つくって
小さなことでケンカしたことも
忘れるくらい脳天気な二人はいつも寄り添っていた
僕らの過ごした日々は風に舞う花びらのようにまぶたの裏広がる潮騒の中へと消えた
未熟な僕の思いが君を傷つけたなら
僕ははれることのない罪を犯した罪人だね
君の心に癒えない傷を残したんだね
さよならなんて
言いたくなかった
本当に僕らは愛し合っていたから
それがどうして二人を引き裂いたのか
見えない答
謎が深まってゆく
迷路の中 立ち尽くす思考に埋もれる
すまないの言葉だけできっとまた君と笑い合えたのに
つまらない意地を張ったから 僕は君と過ごす当たり前な明日を見失ったよ
ああ僕らの過ごした日々は風に舞う花びらのようにまぶたの裏広がる潮騒の中へと消えた
ざわざわと押し寄せる記憶が君の微笑みを鮮明に映すから
また泣きたくなる
また恋しくなる
それでも君は
もう永遠に
この僕に
笑いかけてはくれない
花びらは散ったあと
後の祭りと知ってしまっているから。