詩人:あいる
枯れない桜を見るよ
使うことはないのに
とっておくことしか
できない貧乏性
やがて膿んじゃって
心の傷になる
彼女の眼は度々
浸水した
ルージュもネイルも赤は不似合いで
君の
やらかい雰囲気や物腰は
like a 桜散る名残惜しさ
春を感じさせてくれる
うまく話せないボクを
君は不可思議にも
いつまでも
待っててくれる
太い幹も備わっている心
枝分かれした指先は
ただただ暖かくて
ボクはとうに
与えられていたのさ
枯れない桜を見たよ
君の手を
うまく離せないボクを
君はボクの体の一部かと
思うくらい
同じ温度で握るから
ボクもつられて
溢れちゃうのさ
君に言いたくて
とっておいた言葉たち
結局はまた
傷になってくけど
体感温度が交わしてる
温もり
呆れる程
優しい呼吸を見たよ
ボクの傷は綺麗に乾いた
夏日を迎えそうな今日
君のワンピースが
空をぼかしている