詩人:そほと
夜の祭りは悉く水溜りの中に履物の底を見せて通り過ぎるテキヤの声も水飴の様な唾液を伴う男女の声も全て向こう側だ両親にぶら下がって越えて行く子供が此方を見た私が見えたか見えたかもしれないなぜならば私は胎児の様に縮こまって居るしか出来ないからだ祭りの花火は大き過ぎて大き過ぎて全ては見えない美しいのだろうなどれも少し水溜りを広げてみるか