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詩人:甘味亭 真朱麻呂
もうここにはいられない
ここにはボクを向かい入れるような
温かみもやさしさも居場所さえないから
もうここにはいられない
星もない夜に
宛も決めず
飛び出した
心配されることもないからと
奴らにしてみれば精々されるだけだと
家を
飛び出した
忘れないあの夜見上げた夜空
重い荷物肩に下げて部屋の隅っこ孤独に耐える日々にさよなら
もうここにはいられない
宇宙の知らない惑星に突然に投げ出されたように途方に暮れ寝転がる
いつの間にか気づくとこんな場所にいた
前よりはずっと孤独じゃないけどなぜか胸が痛む
悲しみとはちょっと違う言葉じゃいえない寂しさ
刹那にめぐる季節と流れゆく時間
去りゆく過去の面影
あの日からボクはいったい何を信じてきた?
何を灯りにして何を信じてここまできたんだ?
空っぽの夜
偽りのスマイル
何も信じない
信じずに生きてきた
孤独に 寂しいなんて思えない
それもまた周りから見れば淋しさなんだろう
だけど
自分以外にこの思いわかるはずもなくて
憎めるような
ぶっ飛ばす根拠さえあるはずもなかった悩み苦しんだ幼少の道
ピエロのように
苦し紛れのスマイル
悲しくなるだけ
感情すら乏しくて
今もまだ残る後遺症
立ち止まる悲しき秋かな
変わらずボクは孤独の中であの日覚えたうたをうたってた
おかしい話だけど少し名残惜しむようになぜか涙溢れたよ
やっぱり
星のない夜に
帰る場所もないボクは救いのない冷たい世の中で生きる
生きていくしかない
これからも ずっと
ふるさとを離れた瞬間から
ボクとあなた達はもう書類上だけのつながりでほかには何のつながりもないのだから
そろそろさよならだ
今度こそさよならだ
思い出にさよならだ
もう笑いあってなどいられない