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詩人:チェシャ猫
大切なものが何処かに在るとして
その何かが僕を待っていたとしても
気付けば汚れきったこの手を差し出して
どんな言葉を呟けばいいのだろう・・・。。
変わってしまったのは自分か周りのほうか
その境目すらも見えなくなった頃に
一人世界に背を向けた
何かを捨てなきゃ守れないものがあって
僕は捨てるほうを間違ったのだろう
本当に大切なものを犠牲にしてまで守りたかったのは
どんなにかちっぽけな数枚の金貨
忘れたくない何かが記憶の何処かに隠れているとして
その何かが僕の名を呼んでいたとしても
ねえこんなにも汚れてしまった僕に
振り返る権利は在るのだろうか・・・。。
狂ってしまったのは現実か理想のほうか
現実から逃げ理想に潜り込む僕に
ある日世界は背を向けた
何かに気付けなければ抱きしめられないものがあって
僕は気付くのが遅すぎたのだろう
気付かないふりを繰り返して気付けば失っていた人はどんなにか温かい手をしていた君
何かを捨てなきゃ守れないものがあって
僕は捨てるほうを間違ったのだろう
本当に大切なものを犠牲にしてまで守りたかったのは
どんなにかちっぽけな数枚の金貨
本当に大切なものに気付いた時に手に握っていたのは
どんなにか美しい記憶の中の笑顔・・・