詩人:どるとる
今我は静かなる雄叫びをあげる
夜の最果てから
少しも響かない
小石さえ動かせない
静かな雄叫びをあげるのです
20年の歳月を過ごしてきたぼくという人にはこれからさてさてどんなことが待っているのでしょうか
予想するのは簡単だけど的外れなイメージなら無意味だね
未来に希望を持ちましょう
何かをひたすら信じましょう
すべての人を愛しましょう
ルールや決まり事を守りましょう
きれい事をいえばきりがないけど
汚れたからこそ見えた何かもあるのだから
きれいなだけではわからない喜びがあるのは確かだね
不確かなのはぼくや君がこの世界に生まれた理由だけさ
そうそれだけさ
窓を開けてみてごらん
きっとそこには素敵な星空が…
もうやめよう
信じることでは救われない夜もある
この傷は深いから
治らないのはもう
ずっと前から
知っているのさ
記念すべき20回目の雄叫びは
ブラックホールに
吸い込まれる
無声無音の世界に
こだまする
静寂の中に咲く言葉
我はそんな言葉たちを生むいわば詩人の名をかりた愚か者
戯れ言さえきれいに見えるよ
おかしな具合に世界が輝くよ
ああ輝くよ
まさに今。