詩人:和泉
失くしたものに番号をつけるなんてキリないし両手で掬(すく)えるだけ掬(すく)おうと欲ばかり指の間から溢(こぼ)れているのに気付かないくらい番号をつけなきゃ並べられないし失くすばかりの私を見て笑う人がいることに傷付いて巣くう喪失感から救って なんてまた頼って救う なんてしたことないくせに失くしたものに番号をつけるなんてキリないし溢(こぼ)れないように掬(すく)うなんてできないけれどせめて一粒でも残せたなら