詩人:中村 休落
何もかもを奪っていった魔人が、仲間たちと抱き合っている。魔人は悪魔とも言えようか…。その悪魔を退治してほしいと、男が、武闘家に頼み出た。男には想いをはせる女もいなくて、ただの一人身の男だった。武闘家は言う。「悪魔なんていやしない」と、男は心を病んでいたらしい。抱擁する悪魔、何とも言いがたいものである。