詩人:秋庭 朔
「あたし冷血動物だから冷え性なの」と彼女が足を重ねて来て悪戯っ子みたいに目を細めながら笑う。刺青のように血管が走る、透き通るくらいに白い足をすりすり・もみもみしていると、その「爬虫類」への愛しさが人肌まで温まる。ねぇ…、と声をかけると微かな寝息。寒すぎる夜には冬眠するらしい。おやすみ…彼女のおデコの冷たさが僕の唇に触れた。