詩人:アイカ
ある日でっかい
穴が開いてた
世界にいくつも
穴が開いてた
雲はいつしか
霞んだ壁に
画鋲で張り付いて
そして君には
なんでも手に入る
紙切れが似合った
鳩は死んだね
その上で
感情は死んだね
この中で
そうさ君には
紙切れが似合う
透明な香水の中で
泳いで
匂いが体から
離れたがらない
駅の裏
兵隊の様に
ならぶ自転車を
蹴り倒し
敬礼をした
そしてそれは
誰もが知らぬふりを
繊細な紙の束
涙で濡れたら
破れるさ
伝えたい事など
もうないのさ
出会った以上
別れはあるのさ
2004/03/10 (Wed)