詩人:どるとる
目を閉じて
暗闇に咲く
イメージを
描くことが
できない
詩人は
永遠に
言葉を紡ぐ
だから
言葉が
出なくなったら
詩人はおしまいだね
素直に書けば
素直に書くほど
嘘くさくなる
安っぽくなる
どうしたらいいの?
夜が過ぎてしまうよ
月を眺めても
いいイメージが浮かばないんだ
詩人をやめる日は
こんなにも早く来たのかなあ
神様が言うんだ
おまえには最初から詩人なんて向いてなかったのさと
詩人をやめたなら
ぼくには何が残る?
いつまでもいつまでもくだらない仕事だけ
繰り返してく 繰り返されていく 日々の中で言葉はぼくを救ってきたはずだ
だからぼくが今度は恩返しをしなくちゃならないのに
詩人をやめたら
それさえできなくなるね
だから明日も
時間がかかっても
誰かに届かなくても
詩人は描く
描きたい世界を
きわめて不器用なタッチで筆をはこぶ
だからぼくは
きっと きっとね
愚かでもへたくそでも死ぬまで詩人なんだよ
言葉は生まれる
詩人の頭の中から
そして形になる
文字になる
紙の上
ディスプレイの上
サイトの片隅
詩人は今日も
名ばかりでも
サイトの中だけでも
詩人なんだよ
プロじゃないから…
そんな言い訳はよしてもどきだからこそ書ける詩を書こう
言葉を寄せ合い
思いを持ち合い
今 ここに記せ心の中に広がる世界の姿を。