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詩人:旅人モドキ(左利き)
その絵葉書は太すぎる頸枷を贈ると告げて
ぐにゃりと折り畳めるほどに柔軟性があり
ありとあらゆる色彩に包まれた樹脂だけに
おれの頸すじを絞めつけようと狙っている
もろく狂わしい心を認めて受けいれてくれ
どうしようも無く幼稚で儚い希望をもって
まぶしい朝の光が椿を明るく照らすけれど
おぼろげに包む夕焼けへおれは唾を吐いて
たとえきみ以外の人に縛り具合のより固い
きらびやかな頸枷がおれへと贈られようと
ちっともおれの望みは揺るぐ事なくきみを
いわば胡桃さえ割る覚悟で身ぐるみ攫おう