詩人:山崎 登重雄
まどろみの中で遠くで呼んでいる声がする僕を呼んでいるの?目覚めの岸へと小船は戻るそしてたゆたいながら岸辺を周り始める呼んでいるのは誰?親しく呼ぶ声? 切なく呼ぶ声?名前なのか名前じゃないのか僕の心を揺り動かすこれは僕の事?本当に僕のことを呼んでくれているの?着岸して小船から降り立つとき眠りは幕を閉じ見慣れた眺めに思い出したように息を吐くいつも誰に呼ばれたのか判らないままいつも何て呼ばれたのか判らないまま