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詩人:高級スプーン似
時間にも
心にも余裕がなくなると
決まって
きみを思い出すんだ
弾けず
浮かぶだけ
の無数の泡
乱暴にすくっては
ケータイと鼻の先に
向かって投げつける
ウィンナ・コーヒー
指先でかき混ぜる
けれども溶けない
ただ
混ざらない白と黒の
温度を感じ
ているようで
別に何とも思わない
嘘も少々
あと少し
待ったら完成かな
時間にも
心にも余裕がなくなると
決まって
きみを想い描くんだ
はじめまして
さようなら
何も変わらないようで
注いで飲めば
わたしがどんどん
冴えてくる
だから今日が過ぎても
眠れないんだねきっと