詩人:夢中人
憂鬱に駆られる季節が来る
孤独に悲しみに落ちて曖昧に消えた恋
貴方は忘れているでしょう
愛しすぎたのは承知です
来る恋に差し支えているのは
貴方が刺し残した傷が痛むから
吐息に疑いをかけてまばゆい光景を希望にしたのは
貴方に恋をした罪なのでしょう
捨てられた肩書きはいりません憎しみを形にする気力を下さい
滴り落ちたあの涙は真実なのでしょうか?
恋を恐れたあの日々は事実だったのでしょうか?
貴方の笑顔も優しさも美しいです
満たされなかった魅力は何処なのでしょう?
汚れているモノは何でしょう?
どうかこの切なさと苛立ちを食べてください
飢えた生きもののように綺麗に舐め尽くしてください
そしてまた同じようにその美しいナイフで抉って下さい
もうこの心が哀しまないように
そしてこの傷が癒えるまで
添えた愛しき言葉を
返してください
愛しさを募らせた心を
返してください
腐ったような弁解などは必要ありません
痛みを削ぎ落とすモノが欲しいのです
煌びやかに映えた飾り付けはいりません
絶望に満ちた哀しみを飾ってください
心も美しい貴方には
不必要な感情を植えてください
有毒なこの煙も明日を見る救いに見えます
これからもその美しさを維持してくださいね
心が理想を奏でないように
そして今も貴方は貴方なのでしょう
誘惑に吊られ無情に去った貴方