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詩人:あいる
単純で簡単な味に
犯された今日だ
二択三択ばかりの人生
どちらもハズレだなんて
遮断機の真ん中で
体育座りのボク
ボクの身長の分だけ
空が高く見えた今日だ
なんもいらなかった
意味を知らないから
信号の緑も赤も
ただ、綺麗でさ
もう一つの色は
名前すら知らなくてさ
昔好きだった歌が
思い出せなくて
君に問いかけたんだ
すると君が奏でた鼻歌
全然違ってたけど
それでいい気がした
愛を
唄っていたんだと思う
ボクの嫌いなもの
消えてくれ
それを嫌ってしまった
ボクも消えてくれ
コーラが
ぬるくなるまえに
フタをひねって
流し込むまえに
小銭を放り込むまえに
見上げた空は
高く見えたんだ
ボクだ。
きっとこれは紛れもなく
ボクだ。
どーしよーもなく、
ボクなんだ。