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[177440] 妻木晩田遺跡の夕暮れ

詩人:中村真生子

カナカナカナ…
小雨のごとく
森に響くヒグラシの声。
尾根に立つと
眼下に町と海とが広がり
草に覆われた墳丘墓が
沈みかけた陽に赤く染まる。
東西に2q、南北に1.7q
面積170ヘクタール
勾玉の形をした
日本最大級の弥生の森
妻木晩田遺跡。
紀元前1世紀(弥生時代)から
3世紀半ば(古墳時代)頃の
住居跡や墳丘墓、古墳などが集う。
スサノオ命や卑弥呼などの
活躍した時代だ。
どこからともなく現れたキツネが
人の姿に一瞬立ち止まり
跳ねながら森に帰っていく。
カナカナカナカナ…
辺りは次第に翳りを帯び
夕立のごとく
森に響くヒグラシの声…。

*7月・8月は午後7時まで開園。
8月1日〜15日は午後7時30分まで開園。

2012/07/23 (Mon)
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