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詩人:甘味亭 真朱麻呂
ただただ名前だけが世に知れ渡る
想像上だけの神様は崇(あが)め奉(たてまつ)られる
同じような時間の流れの中で幼い君は夢を語る 同じように永遠のない運命を背負いながら
時を刻む針のように
自分自身の心に思い出という記憶を刻む
その記憶でなんとかつらい気持ち忘れられるようにするんだ
重いものもてるように世の中に気に入られるように愛想振りまきながら 作り笑いで 生きてます
狂っちまった時計のように
キリキリと耳障りな音を立て
遅れたり速まったりの繰り返し
いつ壊れてもおかしくないような
そんな僕で そんな大人で
時を刻む針のように
僕の中に悲しみさえ刻み込む
刻みつける傷跡さえ
だから消えず残るんだ
よけいなことに限って鮮やかにつらい過去もすべて すべて すべて
記憶の中に残るんだ。