詩人:ひこ星
幼稚園の頃の私の夢
「甲子園に出ること」
幼稚園の先生は困った顔をして私にこう言った。
「女の子はね甲子園には出られないんだよ」
私はショックでわんわん泣いた。
夏休み、甲子園をテレビで見ながら私はまた泣いた。
その時アイツが声をかけてくれた。
「泣くなよ、俺が甲子園にお前をつれてく」
私と彼は高校三年になった。
惜しかった
あと一歩だった。
でもその一歩は大きかったと彼は言う。
彼は泣きながら
「ごめん」そう言った
私はこう言った
「いい夢見せてもらった、ありがと」
私たちが行きたくても
行くことのできなかった夢の舞台
今年も輝いていた
来年も、再来年もずっと輝き続けるであろう
甲子園