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詩人:山崎 登重雄
大丈夫さ
いつもの窓を 少しだけ開けてある
カリカリもソファーもお気に召すまま
お腹がすいたら 食べればいい
ナワバリに疲れたら 眠ればいい
子猫の自由さ
僕も出かける 子猫の自由さ
もし 僕が旅の途中で
倒れて朽ち果てる時があっても子猫なら大丈夫
ほら暖かい安らぎとまどろみの中にいる
きっと うつくしい女猫になって抱かれる夢を見てる
もし 僕が旅を終えて
運良く舞い戻れたとしても子猫はもう大人
ほら新しい家族とテリトリーの中にいる
きっと もっと ずっと うつくしい女猫なんだから