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詩人:さきネコ
素直になれないって嘆いていたって
空を覆い尽くす雲が 切れるわけじゃなし
ミルク色の閉ざされたページに
忘れかけていた気持ちを 書きとめておこう
際限なく拡大してゆく僕らの毎日は
存在しない色をも作り出し
消し去られたはずの 夢の花弁が一枚
この広い大地に そっと舞い降りた
何もできないんじゃなくて
何かを始めようとするだけで
新しい緑 橋がかかったそのときは
もうためらわず 明日の地に向かって歩き出そう
悲しみは押し殺さなくていい
嬉しさを誤魔化さなくていい
定まらない「自分」を 恐れないで
信じられたら 心はもう空ろに 時を彷徨わない
素直になれない 僕もよく嘆いていた
けど 言うだけで何か変わったとは思えない
ミルク色の閉ざされたページを
そのままにしといただけじゃ 蟠りは消えない
ミルク色の閉ざされたページに書き込む・・・
ふと
僕は気づく
思うほど「無力」じゃないことに
あきらめる前に 変わろうとしたい
無理だと肩を落とさず これからだと胸を張りたい