詩人:どるとる
産声があがる
7月の半ば
暑い陽射しの中
ぼくはこの世界に生まれた
ママに抱かれて
優しい笑顔に包まれて
たくさんの愛に囲まれて
ぼくはなにより幸せでした
お母さん
いつまでも
元気でいてね
だんだん
年老いてゆけば
やがてあなたは空へと昇ってしまうけど
ママ
何度でも呼んだ声を
あなたは聞いたんでしょう
そしてその声は確かなぬくもりになってきっとあなたを包んだのでしょう
だから また そんなぬくもりをあなたに届けたい
あなたが抱いてくれたようにそのぬくもりを届けたい
ママ
うたうように願う
あなたの健やかなる
輝けるこれからを
背広姿のおじさんは
年老いた母を労る
出来損ないだけれどあなたは言ってくれる
私の宝物と。