詩人:どるとる
ゆらゆら揺れる影法師
黄昏時 さよなら言う時だね
いつものように手を振ろう
赤茶けた空がまるで熟れたトマトのように少し黒ずみはじめたら
それは夜の訪れの合図
さよなら バイバイ
さよなら バイバイ
あなたも私もぼくも君もすべての人が今日もどこかしらで誰かに手を振り
さよならをする
また明日会う日のために分かれ道で誰かの背中を見送るよ
涙を流すのは大げさじゃないさ
少しの別れがさみしいのはあたりまえさ
そしてアスファルトには手を振る影がうつっている
やがてその影もその場所から消えてゆく
あとにはただ街路灯の明かりが灯ってるだけ
月が輝いてるだけ。