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詩人:甘味亭 真朱麻呂
悲しみはいつもその名の通り僕を悲しくさせるだけさせる
喜びはいつだって僕を笑顔にさせこんなに嬉しくするというのに
この世界にはどれだけそんなものがあふれているんだろう
人の持つ感情の数だけあるのだろうか
ふとした時間の片隅でそんな事思う
感情がその数を左右するならば心には感じた分だけの悲しみ喜び今日も絶えることのない流れが僕に今日は今日の悲しみ喜び注がれるのかな
最初から数も涙を流す量も決まっていてその悲しみがうむ憎しみや人をうらんだりする気持ちもすべてはつくられたシナリオ通りに僕らがこなしているだけ事をはこんでるだけだとしたら悲しいな
今日も明日も僕は涙を悲しみの数だけ流し
あたたかい涙時に頬を伝う悔やんでかみしめた唇に血がにじむように涙が傷跡にしみて血を洗い流しても
なんだか心が空っぽでむなしさがいつまでも胸の中鉛をのみこんだような感じがほろ苦くさせてた
僕の心のずっと奥のほうで今うまれた悲しみは誰かを憎んでのものか
それとも誰かをしのんでのものなのか
その答を知りすぎている僕はもうあふれたまま止まらない涙だけ体中水浸しでほかの臓器は浸水してまるで沈殿するように沈んでく 想いも気持ちも浅はかな読み違いにあきれた現実がいつまでもいつまでもただ悲しむ僕をなにも知らない誰か無神経な奴らにただ笑わせていた
それでも僕はそれに悲しんでるわけじゃない
僕が悲しんでるのは全く別の理由だ
そんな事気にしてもなく心にもない
ただ瞳に映る悲しい現実に目をそらせずにただ見つめてた
それだけで精いっぱいだった
悲しみ 喜び
満たしていくそれぞれの意味はひとつじゃなく様々あってそしてその都度その都度変わり今流してる涙も昨日流した涙とは違う意味を持つ涙になって眼孔からあふれ出てるんだ
悲しいから 嬉しいからいつも涙は止まらなくあふれて絶え間ないほどに。