詩人:どるとる
見直すべきところも
そのまま
散らかった部屋も
そのまま
変わらないままだよ
ダラダラとした僕の生活は万年床の下に積もったホコリが物語ってる
誰とも関わりあいにならないなら
この部屋はまるで
大海原を漂流する
船のようなものだね
南の窓から風が吹いて
東の窓へと抜けてゆく
安らぎに満ちた夕暮れに
僕は漂流者
孤独な人
できるなら
このまま
誰にも愛されず
死ぬ時も
誰にも看取られず
たとえば深い森の奥で息絶えたい
見直すべきところも
そのまま
散らかった部屋も
そのまま
片付かない日常
落ち着かない心情
僕は漂流者
明日から明日へと
たださまよう船のたったひとりの乗組員だよ
この部屋は漂う
暗くさみしい夜の海上を
明かりも点さず
沈むのを待つように
時の波に揺られ漂流する一室。