詩人:あいる
ルール大嫌い
溺死を希望するよ
夏まえの新緑に溺れて
ボクは光になるんだ
とめどなく茂み鳥を抱く
焼死もすてがたい
センチで甘美
よく熟れた
夕暮れを食べて
そのまんま東の空から
ボクが昇る
深海にたゆたう月を
石鹸にして
空は澄んでゆく
波紋が愛でしクレーター
零した涙を隠しておくれ
余計なものたちを
脱ぎ捨て
君の向こう側へ
ボクが必要とするものは
腐るほどあるのに
世界は
ボクを必要としないんだ
お手上げさ
世界はボクの万倍泣き虫
うまく笑えないボクは
ジャンケン
グーも
パーも
ハサミも
全部嫌い
燃費のいい体は要らね
不器用に生きたいんだ
ジャンケン・・・
君に向けた
てのひら
ボクは光る
きみのむこうへ
いま、逝くよ
アイラビュ