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[147900] 黒い花

詩人:どるとる


誰の心にも咲いてる
その花は僕の心にも咲いている
ためらうこともなく
何千本も咲いてる
抱いた憎しみと抱えてしまった殺意の狭間で狂ってしまいそうな日々
つなぎ止めているのは一体なんだろう

正義はきっともう死んでいる
もしも正義がこの世にあるなら僕の涙ももう少しあたたかくなっていただろう
だからこそ僕は行き場のない思いを闇に向け叫ぶのです声がかれてもなお

花は揺れてそのたびに僕にいう
憎しみも立派な感情だと
されど僕はぬぐえない正義を犯すことの罪深さでわからなくなっている
天秤にかけてみてもどちらの重さも一定でかならずどちらかが勝ることはなくどちらかを選ぶこともできずに

この感情がもしも僕の明日を破壊するとしても僕は抑えきれない憎しみで気がおかしくなってしまうから

僕は今からその憎しみを終わらせに行く
黒い花の命のままに己の明日を破壊してもナスベキコトだと悟る
僕はもう白い花には戻れないこの雨はやまないのだから憎しみだって収まるわけもない
されど僕はその憎しみのひとつを刈り取ることで自分の憤りをさまそうと謀るのだ

黒い花が咲き乱れる花園にはきっと世の中にうまく操作された感情など似合わない
似合うのは罪を犯そうと憎しみを形にするそんな生々しい素直な感情だ

血のように赤い雨が降り注ぐ月夜に僕はこの世の真実を見た気がする
正義などもはや臆病者の言い訳になってる
罪を犯した誰かへの憎しみは罪で晴らすのが筋だとうなずく悪魔が今はとてつもなく愛しくまた信頼できるんだ

嗚呼
たとえこの身が永久に黄泉をさまよおうと僕は構わない
僕の罪は僕の罪は僕しか答えを出せない
だから僕は選ぶ
憎しみを晴らす
それが僕が選んだ答
さあ それを今から形にしに行こう

本当の黒い花を蒔いた誰かを消し去りに
そして黒い花を摘み取るその様を描きに。

2009/09/26 (Sat)
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