詩人:百年草
君いわく。
僕の『好き』は
安いらしい。
だから大を付けたんだけど、それはもっと安いらしい。
ああ、なるほど。
安売りが大安売りになるわけか。
君いわく。
僕の『愛してる』は軽いらしい。
じゃあ重いほうがいいのかと思ったら、重いとやっぱり疲れるらしい。
ああ、なるほど。
確かに重い想いなんて笑えない冗談だ。
君いわく。
僕はただそばにいればいいらしい。
そして、たまに安い『好き』や軽い『愛してる』を言っていればいいらしい。
ああ、なるほど。
僕らにとって、言葉はさほど重要ではないみたいだ。