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[1961] 悲しいかった「嘘」

詩人:阿紀奈

『さよなら』
なんて言えなかった。
言いたくなかったから…。
貴方と離れるなんて思いもしなかった。
貴方から別れを切り出されて私は、何も言えなくて…ただ、震える拳を握り締めた。
ベッドの上で眠る貴方の寝顔は、昨日より、少しやつれて見えた。
私を悲しませない為に言ってくれた別れ…。
貴方が吐いた、
『優しい嘘』
でも、その一言の方が私を傷付けた事に気がついてほしい。

2003/09/23 (Tue)
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