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詩人:遼旅
姿は地へとやつれて
言霊すら聞こえて(幾年の)
泣くことのない怪鳥に手を渡して
筋道が筋道でやつれて
それでも乞食を抱くと言うのなら姿は
たとえ昨日までが技量で企てたにつけても
玄関の戸口をこのように叩く(幾夜の)
清貧に負けて貪る
乞食を抱くと言うのなら
戦死したのだ 冷たい朝やけ霜やけ
泣くことのない怪鳥に手を渡して
筋道がバーベルでやつれて
姿は潰れながら言霊の名を聞かせて
玄関の戸口を清貧に叩く(幾闇の)
傷つける諸刃のナイフは傷つく
幻影の像までに及ぶ思い出
興ざめロードにリロードほのめかす
全力が常の生き方には余力が知られずに
捧げる度に傷つく
幻影の像は創られたばかりの思い出
どうしようもこうしようもなく
伝えようとする
今できること 今まさにできること
伝えることは絵本じみていたと
詩風に逆らいつつ伝えること
一方的配信の名は言霊
玄関の戸口を清貧に寝静まる
諸刃のナイフを捧げる度に和らぐ
筋道が筋道でやつれて
言霊は戦死からがらの朝やけ
姿は潰れながら 絵本を読み聞かせ
戦死したのだ 平穏を伝えに
新世界へと思い出(来て…)
玄関の戸口もこのように叩く