詩人:鴻
真夏の太陽 見上げては
強光 暑さを 遮る様
瞼に手の甲 当てたなら
簡単 手傘を 作りましょ
手傘で作った陰だから
“木陰”ならぬ“手陰”
と 名付けておきましょう
カンカン照りの日差しには
合わない体質なんですよ
こんな時に
“セニョリータ”
君の光が 欲しいです
目前にあるのは
“アスファルト”
遠くで陽炎揺れている
ヤケに寂しい気分だが
野郎にだって
こんなにも
弱い時は ありますよ
熱さや辛さを耐えるのに
男女の差別がいるのかよ
プライド保つ時あって
プライド外す時あって
想像 “狼” 一理有
想像 “兎” 半理有
光が強い時ならば
温か 日傘になってくれ
雨で寒い時ならば
優しい雨傘になってくれ
眩む視界に 君の顔
こんな時に
“セニョリータ”
君は
俺にとっての…―
“『春光』”