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[114633] 秋雨〜優しい雨〜1

詩人:きよたか

秋にふる雨を"あきさめ"と

誰かが決めたらしい。

僕は雨に、特別な感情を抱く事はないのだけれど

それを決めた人はきっと、"秋にふる雨"に何かを感じたのだろうね。



秋にふる雨を"優しい雨"と

君は呼んだ。

僕は特別、雨を優しいと感じた事はなかったのだけれど。



君は少し目をこすって、"優しい雨"だと言った。


あの日君はすべてを話してはくれなかったけれど

なんとなく、悲しんでいる事はわかった。

だのに結局僕はと言えば、雨に打たれるだけで

君に気のきいた
優しい言葉のひとつも、かけてあげられなくて


何も言わない君の横顔が、秋雨に濡れて

余計に悲しく見えたんだ。

2007/11/13 (Tue)
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