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詩人:旅人モドキ(左利き)
巨獣を飼いならせず
つい野放しにして仕舞いがちだが きみは徒に暴走する性を可愛がり
抑留する気には全然なれない
はるか時の彼方へと追いやられて 滅亡されたと言われる遺伝子でも
欠片が受け継がれ大空を射る
けれど鳥影へと目を凝らそうとも きみの暑苦しい感傷は充たせない
残像すらも重ね合わせられず
しばし八方ふさがりの現状を憂い いかに一発で打ち破り風穴を開け
粘土では象れない秘策を宿す
やがて魂ごと育まれる妄想の果て まさに膨れ上がる塊で彫刻を築く
情熱を懸けひたすら没頭なら
もはや跡形もなく削り落とされて けして息を吹き返さない運命にも
不屈の心にて抗えば再生へと
かつて君臨している様を復元させ きみが思い描ける世界へ滑り出す
活気あふれる技で飛躍すれば
ふわり漂流して行く夢幻を乗せて まるで詩人まで道連れにして進む
夜更かしする翼竜へまたがり遊ぼうか