詩人:トケルネコ
二つの顔は 一つの心を隠すもの 一つの心は 二つの溜め息咲かすもの 何万遍と綾なす毛糸の空に紡ぐ愛は結ばれる事もない少女は大人になりプリントアウトする哀しみ少しだけ絡み合った眼差しは誰からも捨てられて嵌谷の焚き火にくべるなら、このままでいい赤と緋のベスパ 月と回想のフェーズ応えておくれ 廃墟の壁紙に描いた想いの仮定をカサブランカ 崩した夏の日の少女へ二つの眸は 一人の胸に注ぐもの一人の影は 千夜の星々灯すもの