詩人:どるとる
きれいごとはやめなさい
目が座ってないぜ
ため息をつくたびに
心に夜が訪れる
泣いてしまう理由は見当たらない
秋がほらね
僕の瞳に
その横顔を
見せているから
もう少しで
涼しくなるかな
秋来たる時
僕はセンチメンタルな気持ちで並木道を歩くかな
ポケットを探って
たまたま出てきた
あめ玉を 舐めながら週末の予定を立てるかな
半袖にはまだ
汗がにじむけど
夜は涼しい
日はいくらか短くなって
秋の風
頬をかすめ
坂道をくだる
バスに乗り
鳴きやむ蝉の声
夜には鈴虫の合唱
蛙のアンサンブル
9月のバラード。