詩人:どるとる
いつもの帰り道
空にはお月さま
道の両端に規則正しく並んだ街路灯
誰かが置いていった切なさ
ため息を束ねて
ゴミ箱に捨てたい
吐き出したぶんだけ
心に重くのしかかる
人目を避けるように
掛けたサングラスに映りこむ街並み
夕日が切なく見えたらその日の夜は悲しい
どうしょうもなくあふれる涙で土砂降りでしょう
ちいさな星さえも輝けぬ僕の心の中
明けない夜がおりてくる
9月ももうすぐ半ば
センチメンタルに染まってゆく街並み
この切なさ
どうにかならないかな
お粗末な油絵の中
つづいていく物語
主人公さえいない
頼りないストーリー
今日もただ朝が来て
そして気づけば夜がそこにある
危機迫る現状に
逃げ惑うだけで
手一杯の日常
救われない風景の中でもがきつづける僕は見た目だけならロダンの考えるひと。