詩人:さみだれ
あなたが本を読むそばで
私はうとうとしていたい
ページをめくるその度に
やさしい風が吹くように
物語の主人公になって
あなたがいなくなってしまわぬように
私はあなたのそばにいて
あなたを感じ眠りたい
いつか私が太陽も
月も気にしなくなったなら
それはあなたのせい
あなたがいれば世界は変わる
あなたが心を閉ざしたら
私はきっと悲しむ
同時にあなたのそばにいることの
その大切さがわかるだろう
私がすべてを失ったなら
あなたは悲しむのだろうか
何も持たない私のそばに
あなたはいてくれるだろうか
あなたが空をあおぐそばで
私も空をあおぎたい
風が吹くその度に
あなたは小さく微笑んだ