詩人:あいる
スプーンの中のボクは
常時逆立ちをしていて
握力でスプーンは曲げた児戯のようだよ
羊飼いの眼は殺人犯
羊たちは露出狂
うまく出来てるもんだよ
細身な羊が一匹二匹
人の単位も一匹二匹
地球はアンバランス
歪んだのはボクでした。
人ってやつは
全部が全部
不満であふれ満ちてた
本質はそんなことないのに
そんな、はけ口を見つけては息している
気持ちや心と向き合えず
遺棄している
金があれば大抵のものは手に入る。って
空っぽの財布が口を開く
ボクだけのものが
いつも欲しかった
誰に
誇示するわけでもなくて
カサカサと音たてて
葉を蓄えた木々が
とても下品に笑った
自然は猛威をふるうよ
流されれば
楽に生きられる。ってさ
死んだようにだろ?
生まれ
変わりたいんじゃなくて
いくら生きてみても
死んでみても
ボクは毎日ボクでした。