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詩人:雪 刀寿
チリリン 涼しげな 夕なぎの鈴虫
せみと話して バトンタッチ 夜の闇へ突進
鳥も少し チュンチュチ ・・・加わる
雲が離れた くっつきの風友は、回ろうか? どっしようか、思考ちゅうで
そんな よゆうに あぐらかいて、夜釣り船がきたる
暗灰スコールで 泣き終えた
光射す レモン・ジンの斜めから伸びる ストレートピッチラインが、
明日の炎を せっせと 流し送ってくれてる
先へ先へ急ぐ、あわてもの世間の勢いに乗っかりかけて、
こうして眺めてて、
結構 自分で 落ち着いて見えてるのにちょぱっと気づき、
目のまん中に 希望がナチュラルに沸く
すずしさ引っかけ、
入り江が ほのかに恥らう頃に、
暮れてゆくほほえみ加減が、ゆっくり
君のまろやかで ささやかな胸と同じ、
すっきりしたぬくもりで
僕もゆったりした にぎやかさに ちょい酔い、
まぶたがじんわり吸い付き
眠り入り、
こんなエアーキャンディー・しゃぶって、
つとにゆるやか