詩人:野上 道弥
次はもう君が住む街の駅
流れる景色は遠くに来た事を示し
刻一刻と君に近づいているのがよく分り
一秒でも早く着かないかと
少しイライラしてみたりソワソワしてみたり
君に会える喜びを今か今かと昂ぶらせて
君にどうやってそれを伝えようか考え始める
そんなことになれば今少し時間がほしい
などと想ってしまう
そうしたら知らぬ間に駅に着く
君は居ない
でも君は居ない
それでも君は居ない
どうしても君が居ない
本当に僕の心の中だけの存在になってしまったのかと
想ってしまう悲しい想像