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[116908] 下りし判決は死刑よりも重く

詩人:甘味亭 真朱麻呂


言葉にしたい
けれど
うまく言葉にできない
そんなもどかしさ抱え
詩人は眠る
闇へいつか…
時の波に身を任せ
眠るのかな
言葉にしたい思いすらも言葉にできぬまま
無念な思い抱え
このまま眠るというのだろうか
それに似合ったような似通った何かなら許されるのか
ただそれだけが残念で
胸を焼き焦がす

そんな思いで眠るというのだろうか
いつか僕らは眠るというのだろうか
言葉にできないもどかしさをあの世に行ってもそんな思いを抱えたまま
胸に胸に抱いたまま
どこまでも落ちていく闇に底などあるのかすら知らない
筒型の闇の中落ちていき電子に分解されるようにちりになり
絶え果てるのだろうか
事切れるように眠りは僕を誘いそんな中途半端で曖昧な思いを抱えたままの僕でもそれでも無慈悲なまでにさらってくのか
眠れ 眠れと暗示をかけていき
落ちていく僕をニヤニヤして見ながら
眠った僕に答を知らせることもなく連れて行くのか
何もない
誰も居ない 悲しい悲しい静かすぎる闇の中へ
連れて行くというのか いつか悲しき終わりを静寂のままに連れて行くというのか
物悲しい葬送曲を流し
今も昔からも変わらない孤独だけをそこまでへも連れて僕を果てのない永遠の奈落へ 火炎地獄へ葬る やがていつかその罪のすべてを償えなど言われず
償えるだけの同情もされず
ただ孤独という名の僕にとっては一番重い刑罰を下すのだろう
自分がやってきたその罪の形として当然のように返る
お前には変わらず永遠の孤独を与えると
仲間を捨てはぐれたときから知っていた僕はただ薄ら笑いを浮かべ判決が下ったあとも別に泣くことも騒ぐこともなく沈着冷静に事を受け入れた
ただいったんそっとかげりを潜ませた瞳を伏せるようにゆっくりゆっくりとしたまばたきを二三回しただけだった
ただ元居た静寂に帰るように

2007/12/15 (Sat)
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