詩人:どるとる
重ねた月日の数だけ
眺めた景色の数だけ
夢見た憧れの数だけ
僕は君を見てきたよ
浮かべた笑顔よりも
流した涙よりも
抱き合った回数よりも
多くの思い出がある
あんなこともこんなこともあったね
今から考えたら忘れてることも
ずいぶんあるようさ
でもあの日より
ずっと今は君への気持ちは大きくなっているよ
ケンカをしても
仲直りをして
結局はうまい具合に
僕らは手をつなぐ
運命っていうには
あまりに大げさすぎて大人な僕らにはばかばかしくもある
言い方だけど
けっして間違ってはいないだろう
なんだかんだいって
言い合ったって
朝がくればふたりはお互いに忘れっぽいとこが災いしてさ
昨日ケンカしたことなんか忘れてさ
いつものように同じテーブルと同じ朝食を食べるだろう
いつかは僕らも歳をとって 死んでしまうけど 考えることさえ悲しいけど
多分ね おそらくね
僕らが築いた
思い出や
重ねた
毎日は
愛が死ななければ
ここにずっと残るだろう
ため息の終わりに
優しい言葉かけてくれる君のその声が
切ない夜にやわらかな灯りをともす
だから君がいるかぎり
愛は死なないで僕らはここで日々新しい物語を書き綴ってゆくだろう
エピローグなんか
最初からないと思えばこっちのものさ
君がいて
僕がいて
それなりに
幸せな毎日があって
時々泣いて
時々笑う
そんな暮らしがあればずっとどこまでも
僕らは生きていける
特別なものは何もいらない
君がいるだけで
なんでもない毎日が特別になるから
だから愛は死なないで僕らをずっと僕らのままでいさせてくれる
永遠という空の下で
君と僕は 同じ位置で肩を並べて どちらが優勢でもなく 同等の立場で 不器用なりに頑張ってゆくのです。