詩人:大示
僕自身は、とうの昔に死にました
今は僕ではない僕が生きています
あなたは自分ばかり見ていて
自分ばかり大事で
僕の変化など気付きもしなかった
今もそう
目を逸らしてばかりいる
ねぇ、知らないでしょう
『こんなに大きくなったら、もうお腹には戻せないね』
あなたが言った、この言葉に
どれほど苦しんだか
やり直したいのは僕も同じなのに
憶えてもいないでしょ?
あなたが遠い昔にこんなこと
言ったんだ、って
僕が訴えても笑いながら
『知らない。』と言うんでしょ?
自分に精一杯だったなら
産まないで欲しかった
優秀な跡継ぎか欲しければ
他に手はあったはずだよ
あなたは能力ばかり見て
最も必要な心を見なかった
その代償が、この現状です