詩人:lua
出逢いは突然に訪れて
喜ぶ間もないほどなのに
サヨナラはいつでも辛くて
最後にもらう優しさは逆にあたしを傷つけて
季節の風だけが
あたしを包んで
その度に抱いてくれた
ありがとうも言えないけれど
言葉じゃなくてもっと伝えたかったこと
あたしは忘れていた
大切なことはあたしの角度からは一番見えにくくて
終わってから気づく失敗はいつもあたしの壁になった
むやみに足を踏み入れて
後悔することは少ない?
でもあたしは
それでいい
駅の自由通路
たくさんの歌を歌う度に
自分を見失って、遠く離れていった
涙つぶ、短い夏
伝わらないならそれでもいいと思ってしまう
妙に冷めた目を
あたしは使いこなせる筈もなく
誰かのために傷つくことに必死になった
曇り空、雨降りのまま…
傘はさせないの
あなたが持っていってしまったから
濡れた目を一人必死に擦って…
こんなくだらない夜が少しでも早く終わるように
やわらかな雨の中
それでも傘をさせないまま