詩人:甘味亭 真朱麻呂
涙でにじんだ真っ白いキャンパスにせっかく描いたとても素直でありのままのよく見て描けた僕しか描けないようなタッチの自分の顔
当たり前でもいいんだって誰かは言ってたけど僕は特別な自分しか持ってないような絵を描きたい
そうそんな日々を
果てはそんな日々を繰り返し華やかな人生で最期を飾れたらいいと思ってた
なぜか当たり前が
正しいことがカッコ悪くてっていつしか思うようになって
少し歳を重ねただけで変わりゆく感情
不思議なほど自分じゃないみたいで
ただそれだけは気づいていたんだなあ
あの日破り捨てた
自分という名の心に描いた確かな未来の絵(イメージ)は自分のぐちゃぐちゃになった顔と共に途中であきらめてしまい放り投げてしまった
自分が追いかけるって決めた夢は決めたからには最後まで叶えられたにしろ叶えられなかったにしろその一度抱いた夢はずっと追いかけなくちゃならないんだ
捨てちゃだめなんだ
愛も理想の自分も追いかけていた未来だって同じなんだ
同じだから…
あの日あきらめた夢をもう一度追いかけてみないか
大丈夫だよ 僕は今とてもあの日の腐った瞳からはうかがえぬほどに輝いてる目をしてるから
挫折も失敗も拭いきれなかった涙も思いきり息が切れそうなほど走った日々わけもなく走って帰った夕暮れもぐちゃぐちゃにした
あの日の僕はとても輝いていて光っていたけど今の僕の瞳にはどれくらいその時の光が残ってるかな
少しでも残っているならそのわずかな光を握りしめて夢までのラストスパートを駆けきりゴールの白線を過ぎるまで頑張って歩いて行きたいな
きっとまだあの日は輝きは僕にはまだ残ってる筈だから
迷い悩み苦しんだ
日々はいつしか時が経ちそれなりに歳を重ねた僕を暖かく包み込んだ
負けた僕が流した涙
こらえきれず溢れ出したたくさんの涙