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[161006] 夜の窓から

詩人:どるとる


夜の窓から
明日を想像している
いいイメージばかりの理由はせめて想像の中では笑っていたいから

この世界には
悲しみが星の数ほどあるなら
喜びだって
幸せだって
同じ数だけ
あると思いたい

夜の暗い空に
イメージを浮かべたら きっと素敵にだって見えるよ
喜びも幸せも
全部イメージの中じゃ手の中なのに
届かないくらい
遠いよ
悲しみだけが手の中にあふれるほど頬伝う
あふれるほど頬伝う

薄紅色の涙

夜の窓から見える僕と同じ顔をした僕の目に
星のようにただ光っていた

それはいつか
夜の窓から見た
遠い夜の話

このまま
泳ぎ続けて
いつかたどり着く
岸辺に
何を待ってるんだろう?

イメージが現実を追い越せないのは
そのあいだにある
壁が分厚いからかな

今日も眠れない
浮かべるイメージがあまりにまぶしすぎて
悲しくさえ感じる。

2010/10/04 (Mon)
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