詩人:さみだれ
つん、と尖った口先で
どれだけの笑顔を壊しただろう
意味のない言葉の数
数えきれないのは無意味な人生だったから
また僕を笑いに来た
白い目で僕を笑いに来た
くだらないと吐き捨てて
どれだけの思いをはたいただろう
なんとなくの一言で
片付けた悪事がこめかみに響く
まだ生きていたんだ
もう死んでいたと思ってたのに
どこへでも行けばいい
すれ違う人を気にしないで
ほんのひとりの戯言
聞けないふりしても応えてしまう
うまく笑えない顔が
風化していくのがさみしいの?
うまく笑えた顔が
誰かの笑顔を壊してしまう
まだ僕を笑っていた
口を裂いてまで笑っていた